奇跡をあなたに



もう10月を向かえた。

私はあの日から河原に行かなくなった。


行く意味がないから...


いつも、学校にいる望の姿を見るたびに私は涙をこらえた。


望に気付かれないように...


でも、望は隣にいない事が多かった。


そんなに私が嫌なのかな...?


私はただ、そう思ってた。


ある日。


私は久しぶりに河原に行く事にした。


はぁ~望とまた河原に来る事なんてあるのかな...


そう思いながら私は河原に行った。



!?!


そこには...


望がいた。


....望?
なんで?

なんで...ここに?


私は望の所に行こうとした...


でも、その行く足を止めた。


だって...


望は泣いているから。


河原に寝転び目から涙がこぼれていた。


....望?


私は望を影から見ていた。


望は涙を拭き、空をずっと見てた。


ただ、ずっと...上だけを見てた。


とても、悲しそうに。


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