奇跡をあなたに



連絡がつかないまま三週間が立った。


望がいなくなって、周りの目は私にきた。


「あいつがなんかしたんじゃないの?」


「あの後輩の子みたいに自殺においやったとか?(笑)」


「てかお前が学校くんなよ―みたいな(笑)」


「望くん早くこないかなぁ―」


そんな言葉が毎日聞こえる。


私はそんな言葉よりも頭は望の事ばかり。


毎日河原に行ってもいない。


先生に聞いても何も話してくれない。



何もする事ができない私。



私は久しぶりに保健室に行った。


ガラガラ


「あら幸さん。」


「先生...」


「どうしたの?」


「先生は...望の事なんか知ってる?」


「....しらないわ。」

「そうですか...探しても見つからなくて。」


「..そぉなの。」


「うん。電話かけてもつながらないし...メールしても駄目なの。」


「.....。」


先生は何も言ってくれなかった。


ただ、私の横にずっと座ってくれていた。


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