奇跡をあなたに
10月の中旬。
そんなある日。
私はまた保健室にいた。
「先生~私どうしたらいいのかな?」
「......幸さん?」
「なに~?」
「ごめんなさい。」
....?
先生が急に謝ってきた。
「...?なにが?」
「....市川くんの居場所知ってるの。」
!?!
望の居場所!?
「えッ」
「ごめんね...」
「望はどこなんですか!?」
「....それは言えない。」
「はぁ?なんで?」
「市川くんに頼まれたの...」
「えッ?」
「でも...市川くんは大丈夫よ。」
「....どうゆう意味?」
「......。」
「先生!言ってよ!」
「ごめんなさい。」
―――――ッ
「私には望だけなの!!もう...グスッ誰も失いたくないよ...」
「....幸さん。」
先生は私を椅子に座らし、ゆっくりと話し始めた。