奇跡をあなたに
ん―望はやっぱり黒色かな―
私は毛糸と道具を買い、家に帰って早速縫い始めた。
望喜ぶかな?(笑)
そう思いながら毎日毎日編んだ。
もう少しでクリスマス。
学校も冬休みになる。
ギリギリ間に合うかな―
手を休める事なく雛すら編んだ。
望と毎日会う事が何より私にとって、嬉しい事で幸せな事だった。
今年は一緒にいられる。
望と一緒にクリスマスを過ごせる。
嬉しすぎる。
でも、日が立つにつれ望は辛そうだった。
でも、望が私に初めて弱音をはいた事があった。
弱音って言えばいいのか分からないけど、辛い気持ちを打ち明けてくれた。
ある日。
いつものように、望と話していた。
でも、マフラーを編むために今日も一時間くらいで帰ろうとした時だった...
「望―今日もう帰るね!」
「あぁ...気を付けてな!」
「うん!じゃあね!」
そう言って帰ろうとした時...