奇跡をあなたに
!?
望が私の手を掴んだ。
「どうしたの?」
「もうちょっと一緒にいたい。」
「....えッ?」
突然の望の言葉に戸惑った。
「嫌か?」
「そんな事あるわけないでしょ!!」
「そっか(笑)ならよかったぁ―」
私は帰るのをやめて、望と話していた。
でも、望がこう言った。
「なぁ―幸?」
「ん?」
「俺、死ぬのかな?」
「...そんなわけないでしょ!!薬だって飲んでるんだから!」
「でも、薬は遅らせる事ができるだけだろ?」
「....でも、それで何十年も生きる人いっぱいいるんだよ?」
「そっか....」
望は下を向いた。
私は望に言った。
「望?」
「ん?」
「辛い時は泣いていんだよ?」
「幸...。」
「望が私にそう言ってくれたでしょ?」
「そうだったな。」
望はそう言って下に向いていた顔を上げて私を見た。