奇跡をあなたに
そして、向かえた正月。
私は病院に向かった。
「望―あけおめ―♪」
「あけおめ―(笑)」
「てかいい話があんだよ―」
望はすごい嬉しそうな顔をしている。
「何!?」
「一週間後に退院できるんだ♪」
「本当に?」
「あぁ!学校も行ける!」
「やったぁ―また望と一緒に学校に行けるんだね♪」
「おぅ!また迎えに行くからな!」
「無理したらダメだからね!」
「分かってるよ♪」
「うん♪」
望が退院できる。
嬉しくてたまらない。
学校に行くと、また望が隣にいるんだから...
「幸、本当に毎日ありがとな。」
「何言ってんの?私が来たいから来てるだけだよ!(笑)」
「俺さ―本当は...俺がエイズって幸が知ったら、引くって思ってたんだ。だから言えなかった...
もっと、早く言えば幸の事傷つけずにすんだのにな...ごめんな。」
「私、傷ついてないよ?例え傷つけられても、望にならいいよ。」
「本当ばかだな!幸はさぁ―(笑)」
「本当だよ?」
「ありがとな!」
望と一緒にいると本当に幸せ。