奇跡をあなたに

「でも、普通の生活じゃ感染しね―から...皆には迷惑かけね。ただ一様知っといてほしかった..あと俺がケガとかして血が出たら俺が自分で拭くから!まぁ―話は以上です。」



望はそう言って席に戻ってきた。


「望大丈夫?」


「当たり前だろ?(笑)」

望はそう言って笑顔を見してくれた。


私も笑顔で望に言った。


「そっか♪望カッコいいよ♪」


「だろ(笑)」


そう会話をしている私と望だけど...



周りは違った。


でも、望は気にしていなかった。


いつも望に近寄ってくる女子も男子もこなくなった。


エイズだと知った直前から...周りはこんなに変わるもんなんだ...


汚いものを見るような目で、望を見る。


こんなにも心が綺麗な望なのに...


望をそんな風に見る目の方が汚い。


この日はHRが終わると帰れた。


だから私と望は鞄を持ち帰ろうとした。


でも、望が動くと皆が反応する。


廊下を歩けば、周りは私達を避ける。




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