奇跡をあなたに
「望...?なにしとん?」
「幸泣いてるから...」
「望...帰らんといて?」
「....それは無理。」
「なんでなん?」
「なんでも!」
「望...側にいて?」
「いつも側にいるだろ?てか最近は幸が俺の側にいてくれてるからな!」
「そ~じゃない!友達としてじゃなくて....。」
その時、望が私を抱き締めていた手を離した。
「明日、明日河原に来てくれね?」
「明日?」
「昼の12時に!」
???
「分かった。」
望はそう言って私の家を出ていった。
私は体の力がぬけて床にしゃがみこんだ。
明日...何言われるのかな。
怖かった。
もう望の側にいられなくなるんじゃないかって。
私はその日一睡もできなかった。
頭の中で沢山の事を考えた。
全部、マイナスな方に考える。
この時も私は自分の事しか考えていなかった。
望がどんな気持ちだったのかも知らずに...