奇跡をあなたに
「どうゆう意味?」
「あの日、転校してきた日から俺は幸だけしか見えてなかったんだ。」
「....えッ?」
「なんでだろ―な(笑)幸だけがなぜ俺の目に入った。一目惚れだったかもな(笑)」
「――――えぇッ一目惚れ!?私に!?あんなに暗いのに?」
「本当は暗くなんかね―よ。俺には可愛く見えたし!」
「な、何言ってんの?」
「だから幸に近づいたんだ!」
「えッ?」
「俺は、病気だから死ぬって分かってた。前の学校でも友達に嫌われたし、友達なんてもういらね―って思った。
でも、幸を見た時は“幸の側にいたい。”って!友達でもいいから、幸の側にいて幸を守りたいって。
俺の短いこの命を幸のために使いたいって思った。」
「望...。」
私は涙が止まらなかった。
望は自分の命が短い事を知っていたのに、いつも私のために沢山の事をしてくれた。
望の気持ちが何よりも嬉しかった。