奇跡をあなたに
でも、もう拭いてくれる人も止めてくれる人もいない。
自分で止めるしかない。
これが現実。
どれだけ自分が弱かったか思いしらされる。
自分で涙を止める事さえできない私。
どれだけ望に支えてもらってたのか、どれだけ望に頼っていたのか...自分の涙で気付けた。
沢山の事を考え、沢山の事を思い出した。
私は決意した。
卒業式から一ヶ月後。
私はある所へ電話した。
望のお母さんに...
電話をして、望のお母さんが家まで迎えに来てくれる事になった。
私は急いで家に帰り、望のお母さんを待った。
少したつと家のインターホンが鳴った。
ピンポ―ン
ガチャ
玄関を開けると、望のお母さんがいた。
「幸ちゃん....。」
「すみません。電話もでないで...望のお葬式にもいかなくて...」
「心配したのよ...」
望のお母さんは私を抱き締めてくれた。
「ごめんさい。」
やっぱり人の温もりは落ち着く。
まるでお母さんに抱き締めてもらっているような感じだった。