奇跡をあなたに



いろんな事を思い出した。



中学の時、おじいさんと出逢った。


あの時初めて人の死を知った。


おじいさんは、私にこう言ってくれた。

“君と話すうちに、毎日が楽しかった。
もっと生きてみたいと思えたんだ。
毎日、病室に来る君を楽しみにしてたんだ。
まるで孫のように思えた。
死ぬ前に君と出会えてよかったよ。
もしよかったら、わしがいた事を忘れないでほしい。
そして、精一杯生きてほしい。
いつかきっと生きててよかったと思う日がくるから。
本当にありがとう。君のおかげで最後まで幸せだったよ。”
って...



私に精一杯生きてほしいって。


お母さんは...

“幸せな子になりますように”ってつけてくれた名前。

“だからきっとこれから、あなたには幸せな人生があるから。
ずっとあなたを見守ってるからね。


お母さんは幸を心から愛しるからね。

それだけは忘れないでほしい。

私の子供として生まれてきてくれて、本当にありがとう。

って...



私の事を大切におもってくれていた。


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