奇跡をあなたに
私が生きる事を望んでいる人がいる。
こんな幸せな事はないと思った。
辛い辛いと思って生きてきた私だけど、本当は幸せだった。
辛い事は誰にでもある。
でも、1人でも自分が生きる事を望んでくれるなら、やっぱりそれは幸せな事だと思った。
奈々はきっとそれに気付けなかったんだ。
幸せがすぐそこにある事に。
気付かせたかったな。
命は1つしかないから...
生き返る事なんかないから...
たった1つの命を私は精一杯生きたい。
そう思わしてくれたのが、おじいさんやお母さんや奈々や望。
こんなにも命の大切さを教えてもらった私だから、頑張れる。
頑張りたい。
皆の分まで生きたい。
人の死を知ったからこそ生きなくちゃいけないと思った。
辛いから死ぬんじゃなくて、辛いから生きるの。
その辛さがいつか幸せになる事を信じて...