奇跡をあなたに
私は沢山の思いを胸にしまって、奈々の家を訪ねた。
ピンポ―ン
「は―い」
奈々のおばあさんの声だ。
ガラッ
「あら、久しぶりね~ニコッ」
奈々のおばあさんは私を笑顔を迎えてくれた。
「お久しぶりです、突然すみません。」
「いいのよ―上がってちょ―だい。」
「はい。
お邪魔します。」
私は家に上がると奈々の仏壇の前へ座った。
久しぶりに見る奈々の笑顔。
写真でしか見れないけど、笑顔の奈々を見ると私まで笑顔になれるような気がした。
ここに1人でくるのは初めてだ。
前は望の来ていたから。
私は奈々にお線香をあげ、奈々のおばあさんと話した。
「ありがとうね。今日来てくれて。」
「いえ、当分来てなかったので...」
「そういえば、いつもの男の子は?」
「...望ですか...?」
「そうそう望くん。
私の事おば―ちゃんなんて呼んで(笑)まるで孫みたいだったわ―(笑)忙しいからこれなかったの?」
一瞬話そうか迷ったけど、私は話す事にした。