奇跡をあなたに
引っ越し先は意外と綺麗だった。
1人で暮らすには充分なくらい。
でも、1人の部屋はとても冷たく感じた。
やっぱり1人でいるより、母に暴力を振られても一緒に暮らしていたかった。
1人暮らしが始まり、節約のために自分でご飯を作ったりいろんな事を工夫した。
でも、この部屋が自分の居場所だとは思えなかった。
高校へ入学するまでまだ一ヶ月もある。
何をしたらいいのかも分からない。
高校に行けば友達もできるかなッなんて期待をしてたから、早く学校が始まればいいなと思ってた。
私は一ヶ月間ほとんど家にいるか、河原にいた。
そんな毎日を過ごしていると、高校の入学式なんてすぐだった。
朝起きて、新しい制服に着替え、学校へ行った。
周りはほとんど親と来ていたけど、私は勿論1人だった。
クラスわけが書いてある紙を見ると、やっぱりしらない人ばっかりだった。
自分なりに頑張ろうと思った。
入学式が終わり、私は教室に向かった。