奇跡をあなたに
生きている実感
ある日。
私の机に毎日おいてある花瓶。
ある男子がその花瓶めがけてボールを投げた。
私が席に座っていたのにも関わらず。
ガシャン。
「ヤベッ(笑)割れちゃったよ―呪われる?(笑)」
ツ―
私は自分の顔に痛みを感じた。
顔を触ると血がでていた。
花瓶の割れた破片で切ったんだろう。
「お、おいあいつ笑ってんぞ!気持ち悪ッ」
「あいつ頭いってんじゃね―の?!」
私は笑っていた。
1人で心の中で呟いた。
“生きてるッ私生きてるの?痛い。血がでてる。みんなが私を見てる!私ッ生きてるの?”
私はきっと嬉しかったんだろう。
生きていた事が。
でも、その日からさらに私は無視をされた。
机には花や雑草。
前と変わらず、毎日私の目の前で手を合わす生徒。
先生も私を無視。
注意なんてしない。
生徒と私のイジメを楽しんでいるように見えた。
でも、血がでる痛みで生きていると思えた私は、リストカットをした。
でも、そんな毎日を変えた1人の男子がいた。