王子様の、花嫁探し。
「そっかー。陸戸と遊びに行かないの?」
「....うん」
はぁ。
むなしいぜ。
「両思いなんだよねー!!」
「え?」
「陸戸と栖羽ちゃん」
「...うん...」
「羨ましいなぁー!!」
かっちゃんはそう言って、
あたしの頭をボサボサにした。
かっちゃん...。
ゴメンね....。
「...幸せになってね」
そう言うかっちゃんに、
少しドキッとした。
かっちゃんは、
いつだって優しい。
あたしが陸戸のこと好きだって、
知ってるのに、
傍に居て、
応援してくれた。
あたしには、
そんなことできないよ。
見てるだけで、
辛いのに。
応援なんて、
言葉が出る前に、
涙が先に出てくるなぁ...。