王子様の、花嫁探し。



「...また、二人でここに来れるなんて、

 思わなかったよ」



ひまわりを眺める栖羽。



「俺もやねん」


だって
こうして
また栖羽と出会える時点で、

もう...




「...キセキや」

「...うん」


キセキ。


そして、

運命を信じる。




「あの約束...」

「...うん...」



______________________



「覚えとる?」


陸戸は目を細め、
あたしに聞いてきた。



「うん」


少し照れるけど、
ちゃんと伝えなきゃね。



「俺、昔、
 弱虫やったな」


昔を思い出すような目をしながら、
陸戸は言う。




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