王子様の、花嫁探し。
「や、お前の女ではない」
「あんたに拒否権はないんやで?
栖羽ちゃん?」
…何こいつ。
なんか堂々とベンチに座って、なんかこっち見てるみたいな。
「今からてめぇは俺様の姫。
この学校のプリンセスだ」
「…ぁぃッ!?」
なんどすかそれ。
意味わからん。
「まだ分からんのー?アホやんけ」
ニヤって笑うあいつがむかつく。
「アホだけど何か?」
「まぁ、かわええから許したげる。
行こうや」
あいつはそう言って立ってあたしの手首を掴む。
「ど、どこ行くの!?」
こいつ不審者じゃないよね!?
※よい子のみなさんは不審者について行っちゃダメですよ!※
「クラスや。それ以外何があんねん?」
笑って、まためがねかける。
「なんでめがねかけんの?」
「こっちの方が、
優等生っぽいやろ?」
言われてみれば確かにそうですね。
「じゃぁ、いこうか」
またホストみたいな笑顔を浮かばせる。
なんだこのツラ。
マジ欲しいわ。
「てか!歩くのはえぇぇ!待てよ!」
グイグイ引っ張られる私であった。