王子様の、花嫁探し。




かっちゃんはステージへ上り、
ピアノの前に立った。



「....かっちゃん....」


かっちゃん...。





「ね、覚えてる?」


かっちゃんは微笑んで、
あたしを見つめる。



「え?」


「前に、栖羽ちゃんが僕に、

 栖羽ちゃんのために、
 作曲して欲しいって、
 言ってたよね?」



...あっ....。




かっちゃんとスイ-ツのお店に行って、
陸戸と氷奈が一緒に居るのを見て..。


あたしが、
初めて陸戸と喧嘩した時。



かっちゃんの家にお邪魔して...、

________________________________


「かっちゃんは、
 ピアノ今でも弾いてるの?」

「んー....、たまに」

「今度、聞かせてよ」

「うん、いいよ」

「自分で、曲書いたりするの?」

「....ちょっとね」



「今度、あたしのために、
 曲作って?」



「いいよ。

 栖羽ちゃんへの曲、
 作るね」



____________________________


< 305 / 465 >

この作品をシェア

pagetop