王子様の、花嫁探し。
「か、かっちゃん...?」
やばい....
体温が余計に上がる...。
「...風邪、僕にちょうだい?」
かっちゃんはあたしの唇を指でなぞる。
「....えっ?」
「...風邪。
僕にうつしてよ...。
そしたら、
栖羽ちゃん治るじゃん」
ダメだ...。
目を見れない....。
「....ねぇ、栖羽ちゃん...」
「...何?」
「...泣きたい...?」
「...ううん」
もう、
泣かないって決めたから。