王子様の、花嫁探し。
「あいつ、大丈夫なんか!?
何度ぐらいあるん!?」
心臓は破裂しそうなほど心配で、
今すぐ、栖羽に会いたい...。
「なんで教えないといけないの?」
珂鉈の冷たい目線...。
「教えろや...。
栖羽にあわせろ!!」
「栖羽ちゃんに会う資格なんて、
陸戸にはないっ!!」
雨がコンクリートに叩きつける音に
負けへんぐらい、
珂鉈は大きな声を出した。
「...っ...」
「なんでこんなにも、
栖羽ちゃんの事、
傷つけるの?」
...栖羽...。
「僕、何度も身を引いた。
陸戸なら、
栖羽ちゃんを大切にするって、
思ってた」