王子様の、花嫁探し。




「....。」



「..一緒に居れば...ッヒク...

 幸せだと思ってたのに....」


泣きながら話す氷奈が、

余計胸を痛ませた。





「..でも、

 全然ダメ...。


 逆にね、

 心が痛くなるの..。


 だって
 陸戸が自分のこと、

 好きじゃないって、


 どんどん気づいて...」



手で涙を拭きながら話す氷奈。




「全然、

 ...幸せになれなかった...」



これ以上...、

話せへん氷奈。




俺は、

震えている氷奈を自分の胸に抱き寄せた。






「すまん...」

って、言った。





< 440 / 465 >

この作品をシェア

pagetop