王子様の、花嫁探し。




「...なんでもない。
 かえろ?」

「あぁ」

陸戸の馬鹿。


せっかく勇気出したのに。



もういーもんねー!

二度と言わないからっ!

フンッ。




二人でご飯食べて、
あたしドラマを見てた。



「風呂入ってくる」

「いってらっしゃい」




♩♪♫♬~♩♪♬~♫♪♩~♫♬~


"音声着信 かっちゃん"


かっちゃんから電話か...。



『はい』

『栖羽ちゃん?ごめんね突然電話して』

かっちゃんの声を聞いて、
胸がチクッと痛む。


『大丈夫だよ』

『ならよかった。あのさ...』

『ん?』

『...応援するけど』

『え?』

『僕、栖羽ちゃんの事好きだから、
 諦めたくないよー』

いつもの明るい声。



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