王子様の、花嫁探し。
「栖羽の歌、聴きたいねん」
「無理。あたし音痴」
「音痴ちゃうよ」
....?
「歌、上手かったで?」
...あれ?
あたし、陸戸の前で歌ったこと、
あったっけ?
「せやから、歌ってや」
陸戸はそう言って目をつぶった。
♪ 教室から蝉の声
耳を澄ましながら
二人で聞いていた
いつも傍に居られるなんて
そんな事できる訳ないけど
あなたの言葉を
わたしは信じてみるよ
一緒に誓い合ったあの日
手を繋いで歩いたあの日
もう戻っては来ないけど
きっといつまでも
記憶の彼方に残ってるよ ♪
自然と出てくた
メロディーと歌詞。
陸戸はあたしの歌を聴いて、
眠りに着いた。
いつになったら
また
再会できるんだろうか。