恋戦(コイイクサ)
あまりの衝撃にヤツの顔を忘れていたが、瑠璃に尋ねられ改めてその顔を頭に思い浮かべる。

「…茶色の髪に……悪い眼つき。それから………薄情そうな薄い唇!!」

思い出しただけでも腹が立つ!!

「で?男前だった?」

「男前だった!!」

やたらと眼光鋭く私を睨んでいたが、顔面にバランスよく配置されたパーツに、良く似合っていた髪型。

たしか身長も見上げるほど高かったはず。

「それって多分…」

「瑠璃知ってるの!?」

「うん…。多分、新堂くんじゃないかな?」

「…新堂?誰それ?」



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