・季節に恋して~素敵な恋愛~

いた…。
惇先輩がいた…。
「行って来いってばっ!」
二人は私の腕を引っ張る。
(無理無理無理っ!さすがに、こんなに人がいる中で…)
「第二ボタン、貰って来いって。」
「む~り~。」
私は声が震えた。
「も~。頑張れってぇ!」
二人はなんとか行かせようとしてたけど、そんな勇気は出なかった。

先輩のボタンをみると、第二ボタン以外全て無くなっていた。
そのとたん、香菜が急に泣き出した。
「先輩は未来と付き合ってんのに…なんで他な人にあげんだよ~。」

惇先輩の方を見ると、惇先輩が男子の周りで第二ボタンを外していた。
あ~…男子にあげるのかぁ~。
ま、しょうがないよね…。
未来が第二ボタンを貰いに行かないから…。

「未来ぅ~泣かないでぇ~。」
え?未来、泣いてなんか………

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