月は昼に恋を、する。
あれ ここどこ

あたしの家じゃ無い?

ふと 目を覚ますと自分は 見知らぬ部屋にいた
「…………………んー」
目を ゴシゴシとこすり 眠気から抜け出す

部屋を見渡してみると 全体的に暗い
何処からか 優しい月の光が部屋を 優しく照らしている
「あれ あたし 家に帰るはずじゃ無かったの?
あ もしかして 誘拐…?」
まんまと 騙されたな これはきっと誘拐だ 体を縛られていないだけ 幸いか

…………………

いや!! 安心してる場合じゃないっ 誘拐? どーしよー?
どこか逃げられる所は

小陽はきょろきょろする

無い ガーン!!
「あの さ」
ビクッ
「え? ドチラ様?」
声を掛けた 少年は 小陽が見た 二人の青年と どこか似ていて
「それは こっちの台詞 君は誰?」
「あ あたし? あたしは ひみや こはる あなたは?」
「こはる? 俺は しのや みつき」

あれ? ひみや こはる?
ん? しのや みつき?
「……………あ」
二人の声が 重なった

まさか こんなふうに会うとは…………
「なんで あたしは こんなとこにいるの? まさか 誘拐でも しようと………」
訝しげに 満月を見る
「知らない 俺が 帰ってきたら 居たんだから 誘拐なんて してない」
きぱと 満月は言う

じゃあ どうして ここにいるの! あたしはっ だれか 教えてっ
「………あ 兄さん達が 帰って来る
もう少し 休んでて」
そう 言うと 彼は 部屋を出て行った


誘拐じゃあないって コレじゃ 誰も 信じない……



「…………馬鹿」
< 15 / 24 >

この作品をシェア

pagetop