晴れのち雨ときどき曇り

「で?結局あれからどうしたんだ?」

「…どうしたって。行った、水族館」

「へぇ…」

「何だよ」

「お前、星野のこと好きなのか」
 
 垣本は好奇心がたっぷりと溢れる目で見てきた。

「…どういうイミ」
「だから、付き合いたいとか、そういうの」

 俺は、垣本がニヤニヤしている理由に気付いた。

「…なっ、…馬鹿言うな。そんなんじゃ…」

「日向クンもついにそういう時期か…父さん嬉しい」

 垣本は、涙を拭う真似をしながら大袈裟なリアクションをとる。

「不戯けるな」

「いや、でも。…お前が誰かに興味持つのってなかったしさ、いいことだと思うケド」

 垣本は、半分くらい真面目な顔になった。

「…それに、星野って、お前のこと好きそうじゃん」


(好き?)


(星野が?俺を?)


 俺は、間抜けにもそんなことを考えてしまっていた。
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