晴れのち雨ときどき曇り

 不思議な空間だと思う。

 いつまでも遊んでいたいような、それではいけないような感覚。

 心臓を優しく撫であげられるような焦り。

(夢は、現実とは違う。)

 それなのに、俺は、天川晴子と言う女の子を理解している気分になる。

 まるで、彼女の唯一の理解者が俺で、クラスで一番、そして学校で一番、彼女を知っているのだと言う誇大な感覚。

 これを自惚れと言うのなら、認めざるをえない。

 本当の天川晴子はどちらなのだろう。

 夢と現実の境を見たい。

 でも、怖い。



 彼方など、どうでもいいのだと突き放されるのが怖い。


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