晴れのち雨ときどき曇り
二人は仮定の話しを飽きるまでした。
近くの水族館にするか、少し遠出して駅の方の水族館にするか、だとか。
雨谷は晴子の好きなものを知りたかった。
それは晴子も同じだ。
片方が質問すれば、もう片方が同じ質問を聞き返す。
浅いところで、確実に二人は深まっていく。
少しずつ。
少しずつ。
夢は、二人にとって漂う様な不安定な繋がりだった。
ただ、今の二人にはなくてはならない世界だった。