晴れのち雨ときどき曇り
《休戦日(土)》
二人が夢の中で居る場所は、誰も居ないデパートの屋上だった。
「…晴子ちゃんはパンダがいい?」
「…乗る気…?」
「当たり前じゃん。タダみたいだしさ」
「夢にまで通貨があったら、それはそれで嫌…」
「いいから!早く〜」
雨谷は、指差しつつ晴子の手を引いた。
「ほら、どれがいい?」
これが晴子の夢に持ち込まれた雨谷の思考ならば、かなり子供っぽい趣味だと晴子は思った。
楽しそうに目を輝かせている彼は一歩も引きそうにないので、彼女は渋々選ぶことにした。
「…じゃあ、これで」
「ちょっ…、何でゴリラなのさ?普通さ、パンダとかでしょ!」
雨谷は少し残念そうに言った。
「え?…だって強そうだし…」
晴子は大きめのハンドルに手をかけてゴリラの乗り物を動かしはじめた。
「強そうって…戦う訳じゃないんだけどな…」
雨谷は、ふぅと息を吐いてパンダの方に乗った。
二人が夢の中で居る場所は、誰も居ないデパートの屋上だった。
「…晴子ちゃんはパンダがいい?」
「…乗る気…?」
「当たり前じゃん。タダみたいだしさ」
「夢にまで通貨があったら、それはそれで嫌…」
「いいから!早く〜」
雨谷は、指差しつつ晴子の手を引いた。
「ほら、どれがいい?」
これが晴子の夢に持ち込まれた雨谷の思考ならば、かなり子供っぽい趣味だと晴子は思った。
楽しそうに目を輝かせている彼は一歩も引きそうにないので、彼女は渋々選ぶことにした。
「…じゃあ、これで」
「ちょっ…、何でゴリラなのさ?普通さ、パンダとかでしょ!」
雨谷は少し残念そうに言った。
「え?…だって強そうだし…」
晴子は大きめのハンドルに手をかけてゴリラの乗り物を動かしはじめた。
「強そうって…戦う訳じゃないんだけどな…」
雨谷は、ふぅと息を吐いてパンダの方に乗った。