晴れのち雨ときどき曇り
「……本当だ」

「雨宿りしようよ」

「……雨宿りって言っても、そんな場所は……」

私は呆れて顔を上げる。

「……な、何で?」

雨谷君が指を差した方向には、何故だか不自然に屋根みたいなものが突き出ていた。

少し先に進んでいた雨谷君は、ニコニコしながら手招きしている。


「夢ン中でも雨なんて、俺って根っからの雨男なのかなぁ……」

「……この夢は私の夢だろうし、別に気にしなくていいんじゃない?」

私と雨谷君は座りながら言葉を交す。

「そうなの?じゃあ、俺って晴子ちゃんの夢に遊びに来てるんだ」

「まぁ、そうなるかな」

「そっか」

「……でも、分かんない。雨が降ってるだけの夢が私の夢だったから」

私は不思議と素直に話せていた。

夢だからだろうか。

何だかとても、安心していた。

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