晴れのち雨ときどき曇り
「…事故とかじゃ、ありませんよね…?」
「さぁ…」
俺は何度目かの溜め息を吐いた。
そこに見覚えのあるナンバーからの電話着信がディスプレイに浮かび上がった。
俺は、少し待ってるようにと彼女に言い、離れた位置にずれて電話に出た。
「垣本!どういう事だよ?」
俺は、つい大声を出してしまった。
『どうした?』
「今日、水族館に行くんだろ…」
『…いや、それ中止になったし』
「……何だって?」
俺は、耳を疑った。
(あんなに無理矢理誘っておいて…。)
『メールしなかったか?何か、イルカのショーは雨天中止らしくてさぁ』
「晴れてるだろ!」
『予報は雨だったんだって』
「…星野が来てる」
『星野?何で?』
「俺が聞きてェよ…!」
つい声を荒げてしまう。