晴れのち雨ときどき曇り
『あぁ、星野ってケータイ無いし連絡遅くなったんじゃないか?』
「…遅くなってるって言うか、伝わってないぞ!?」
『あ、悪い。俺、ちょっと用事あるから…えーと、頑張れ?』
電話は無情にもブツ、と無機質に切れた。
俺は、彼女の横に座り深い溜め息を吐いた。
「日向君…?」
暑い陽射しが体に射している。
俺は軽い眩暈を感じた。
この事態にということもあるが、俺には見掛けによらない弱点があった。
(俺は……。)
「え!?…ひ、日向君?」
俺は、薄れていく意識の中で、星野の声を聞いた気がした。