晴れのち雨ときどき曇り
俺は、何だか脱力してしまう。
これはこれで、彼女の癖であると思うことにした。
(その内慣れるだろ……。)
「…今、何時?」
「12時過ぎ…」
「じゃあ、まだ間に合うな…」
「何に…?」
「水族館。行く予定だったろ」
今から行っても充分に回れる時間の余裕はある。
「え?…でも」
星野は、戸惑いがちに俯いた。
「入館券、預かってンの俺だし…コレ、明後日まで」
俺はチケットを見せながら言った。
そうだ。
元々は、垣本が乗り気で勝手に決めた事なのだ。
俺は苦々しい悪態を飲み込んだ。
「でも、夏バテは…」