晴れのち雨ときどき曇り

俺は子供の頃から小動物が苦手だった。

小動物が俺を見るときの目だとか、震える体。

何故だか、触れてはいけないような気がした。

それに、脅えた様子を見ていると加虐趣味ではないにしろ、もっと構いたくなってしまうので苦手だった。

「具合悪くなったら、言って下さいね」

彼女は陽の光を浴びながら、小さく微笑んだ。

俺は、頷いたような気がする。

あの時みたいな笑顔ではなくて、彼女が本当に笑った時の顔が見たいと思った。

ただ、彼女は俺を苦手視しているようだったので、俺は彼女を遠目に見ていた。

星野は、普通に可愛いと思う。

それは、女の子として、とかではなく、人間として,と言うか、その存在が可愛いのだ。

人に怖がられることが多い俺にとって、星野明という人間は不思議な存在だった。


今、隣にその人物が居ることが信じられない。


しかも、休日に二人で出掛けているなんて。

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