恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~
・・・遂に言ってしまった・・・
「え・・・」
先生のコーヒーを飲む手が止まる。
少し戸惑っているのが分かる。
先生は静かに瞬きをした。
「ありがとうな、俺いい生徒を持って幸せだなぁー。」
「・・・先生、私真面目に言ってるんだよ!?」
いい生徒って何??
・・・私を見てよ。
「俺からしたら大真面目だぞ~、文化祭委員ではムチャクチャ頑張ってたもんな。そんなお前俺も好きだぞ~。」
先生は腕組みをして私にほほ笑んだ。
違う。
こんな言葉じゃない。
私が待ってるのはこんなんじゃない。
先生は明らかに私が言ってる意味を理解しながらはぐらかしている。