恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~

一緒に連れて行かれたのは放課後の体育館だった。


「ねぇ莉子、今日珍しいね。体育館なんて」


いつもは田崎先輩の教室付近やすれ違う廊下、下駄箱などだった。


「小春とは初めてかもしれないね~、体育館は」
莉子は、体育館の上の階段を登り下を見渡した。

「実はバスケ部なんだぁ。あ!いたいたぁ♪」

と言い田崎先輩を指差す。


私は見るものの全く興味が無く、何気に周りを見渡してみる。


隣のコートではバドミントンをやっていた。



私はそのコートの中にいる一人の男の人に目がいった。
< 57 / 144 >

この作品をシェア

pagetop