恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~


また一段と大きな雷が鳴る。




「やぁっっ!!!」


遂にしゃがみ込んでしまった。


パニックになる自分が分かるがコントロール出来ない。

俯いて耳を塞ぐしかない。









ふと、温かいものに包まれてる感覚になり

見上げてみるとそこには先生の胸があった。




しばらくは事態が把握できなかったが

先生に抱きしめられてると分かった。



「抱きしめられている」と言うか、

「包んでくれている」表現が正しいかも。


それは先生の大きな体に

私がすっぽりと納まり

先生の手は

私の頭と背中に回っている。














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