LINK~繋がり合うもの~
「魔術を行う者は、体に穢れを残していてはならないのです。
まず、自己の穢れを浄化する儀式が
必要になるのです」
「"カバラ十字の祓い"……か?」
萌黄に頷き、紫苑は話し続ける。
「…"カバラ十字の祓い"は基本的儀式において、
重要儀式でもあります。リュウ、
何故かわかりますか?」
「…えっ…あぁ、えーと、始めに言ってたとおり、魔術を行う前に
穢れを祓う為と、
行った後の
穢れを祓う為の儀式だからぢゃないの?」
とっさに指名され、
動揺しつつも答えると
雲河と朽葉が感心する。
「そうです。
聖句を唱えながら
剣印もしくは
短剣(タガー)で十字を切ることが儀式の全てです。これをなくして
魔力の少ない雲河さんが悪魔…
魔物を召喚することは
できません」
「そやかて、
コノ娘はこれだけなコト
やってきたんやろ?」
朽葉が首をかしげる。
「それはコノ娘が行って
いたのではない…。
雲河に能力を貸し、
悪魔を召喚し、
それを使っていた者が
したコトだ…」
萌黄は朽葉から視線を
雲河へ向ける。
「お前は何故、
心を失った?
…何もナイ日常が
どんなに幸せか、
お前は何故忘れてた?」
萌黄の漆黒の瞳は
憂いをおび、
コノ場にいる者全てを
静寂の空間へ導いた。
まず、自己の穢れを浄化する儀式が
必要になるのです」
「"カバラ十字の祓い"……か?」
萌黄に頷き、紫苑は話し続ける。
「…"カバラ十字の祓い"は基本的儀式において、
重要儀式でもあります。リュウ、
何故かわかりますか?」
「…えっ…あぁ、えーと、始めに言ってたとおり、魔術を行う前に
穢れを祓う為と、
行った後の
穢れを祓う為の儀式だからぢゃないの?」
とっさに指名され、
動揺しつつも答えると
雲河と朽葉が感心する。
「そうです。
聖句を唱えながら
剣印もしくは
短剣(タガー)で十字を切ることが儀式の全てです。これをなくして
魔力の少ない雲河さんが悪魔…
魔物を召喚することは
できません」
「そやかて、
コノ娘はこれだけなコト
やってきたんやろ?」
朽葉が首をかしげる。
「それはコノ娘が行って
いたのではない…。
雲河に能力を貸し、
悪魔を召喚し、
それを使っていた者が
したコトだ…」
萌黄は朽葉から視線を
雲河へ向ける。
「お前は何故、
心を失った?
…何もナイ日常が
どんなに幸せか、
お前は何故忘れてた?」
萌黄の漆黒の瞳は
憂いをおび、
コノ場にいる者全てを
静寂の空間へ導いた。