LINK~繋がり合うもの~
「時間はわかるか?」
「え~と、五人目だけ…計算して、22時かな。待ち合わせの時間が22時5分だから…」
萌黄は再び眼鏡を押し上げ呟いた。
「…別に問題のない時間だな…」
「時間?なんや、時間がなんか関係あるんか?」
朽葉の緊張のかけらもない発言に大きな溜息が聞こえた。
「知らないんですか?午前零時と2時、この二つの時間は怪談などでよく使われる時間です。朽葉はどのような内容なら説明無しに会話が出来るんですか?」
朽葉と紫苑が睨み合いを始めたのを横に、萌黄は柳と話を続けた。
「他に情報はないか?」
「えーと…あっ、ここ最近噂話が流れてるらしいんだ。知ってるのは極一部で、行方不明の五人も知ってたんだって」
メモ帳をペラペラめくる。「…噂?…どんなものだ?」 柳は、メモ帳のある場所で手をとめた。
「理科準備室の隣の立入禁止になっている教室では、昔、この学校に勤めていた理科教師が人体実験をして、生徒を何人も殺していたらしい。
今でも、その生徒達が怨みの念をはらせずに立入禁止になった場所でうめいている……。
っていう、何処の学校にでもある只の怪談話なんだ……」
「…ただの怪談話…か…」 萌黄は苦笑し、皆の顔をみた。
「かれがただの家でとも、《何か》によるものとも《今》のオレにはわからん。だが、嚆矢が放たれたのを感じた…」
「嚆矢ってなんや?」
「え~と、五人目だけ…計算して、22時かな。待ち合わせの時間が22時5分だから…」
萌黄は再び眼鏡を押し上げ呟いた。
「…別に問題のない時間だな…」
「時間?なんや、時間がなんか関係あるんか?」
朽葉の緊張のかけらもない発言に大きな溜息が聞こえた。
「知らないんですか?午前零時と2時、この二つの時間は怪談などでよく使われる時間です。朽葉はどのような内容なら説明無しに会話が出来るんですか?」
朽葉と紫苑が睨み合いを始めたのを横に、萌黄は柳と話を続けた。
「他に情報はないか?」
「えーと…あっ、ここ最近噂話が流れてるらしいんだ。知ってるのは極一部で、行方不明の五人も知ってたんだって」
メモ帳をペラペラめくる。「…噂?…どんなものだ?」 柳は、メモ帳のある場所で手をとめた。
「理科準備室の隣の立入禁止になっている教室では、昔、この学校に勤めていた理科教師が人体実験をして、生徒を何人も殺していたらしい。
今でも、その生徒達が怨みの念をはらせずに立入禁止になった場所でうめいている……。
っていう、何処の学校にでもある只の怪談話なんだ……」
「…ただの怪談話…か…」 萌黄は苦笑し、皆の顔をみた。
「かれがただの家でとも、《何か》によるものとも《今》のオレにはわからん。だが、嚆矢が放たれたのを感じた…」
「嚆矢ってなんや?」