夢見たものは

キーンコーンカーンコーン・・・





「陽菜~、お昼食べよ。」

「うん。怜奈お弁当?」

「お弁当。」

「じゃあ、教室でいいね。」

「ふふーん。」

「何よ。」

「では、窓際に行きましょうか。もうちろん、陽菜は特等席で。」

「何よーその気持ち悪い話し方。」

「拗ねない拗ねない。見たいんでしょ?」

「な、何が。」

「とぼけちゃってー。サッカー部の7番。」

「ちっ、違うってば!」

「違わない違わない。テスト前一週間は部活休みになるから、お昼に校庭で自主練するのよねーサッカー部。さ、食べよ?」

「何でもお見通しなんだね。怜奈って。」

「いただきまーす。」

「もう。」




名前なんて知らない。
でも、格好良くない?そうゆうの。

青春って感じがする。

暑くて暑くて、そんな中でサッカーしている。
その中でも一番輝いてる、7番。

私は運動できない。
自転車こぐのは速いつもりなんだけど。

だから、運動部とか憧れる。



「そういえば、陽菜って兄弟いたよね?」

「うん。全然可愛くない妹がひとり。」

「陽菜に似て?」

「似ーてーなーい!」

「その調子だと似てるのね。」

「私と違ってずる賢いのよ!」

「ふぅーん。いくつ?」

「中2。」

「どっちがモテる?」

「怒るよ?」

「妹さんの方がモテるのかー。」

「何よ何よー。」

「イケると思うよ?」

「何が?」

「7番。」

「へ?」

「言ってみただけ。」

「何なのよー。意地悪。」

「からかうと面白いんだもん陽菜。」

「へーん。どうせアホ面ですよ。」

「拗ねない拗ねない。」
< 4 / 62 >

この作品をシェア

pagetop