月の夜 ~短編~
通る車一台いない、こんな、夜更け。

シンとした静寂に響く、幽かな足音。


僕は知らず、軍手越しのリードをかたく握った。

頼りのジロは、眠くなったのか、さっさと座りこんでいる。

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