ポケットにカッターナイフ
差出人の解らない封筒を手に暁は部屋に戻り、再び椅子に腰を降ろす。

錆びたカッターナイフをペン立てからもう一度取り出して封筒の口にそっと当て、中に入っているものを傷付けないよう封を切る。
鋭くはないカッターの刃でもどうにか封筒の端を切る事は出来た。

ぱさり

軽い音と一緒に封筒の中から机の上へ落ちたのは数枚の便箋に一枚の写真。

写真の中には暁が写っている。
< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop