夢みる蝶は遊飛する

「じゃあ、4時からミーティングだから、それまで教室で待っててくれる？　場所は印刷室の斜め前の会議室なんだけど、あたしが迎えに行くから」


4時からミーティング。

会議室。

柏木さんが来るまで私は教室で待機。

何度か頷いて了解の意を示したあと、私は今度こそ自分の教室へと入って行った。


頭痛はまるで、私をそそのかす悪魔のようだった。




そして放課後。

午後3時45分。

ミーティングはもうすぐ始まる。

柏木さんが呼びに来るまで、私はここを離れるわけにはいかない。

クラスメイトの大半は、部活に行っていたりすでに下校していたりして、もう教室にはいない。

今ここにいるのは、私を含めて6人だ。

その中のいずれの人も、私は事務的な会話しかしたことのない男子生徒だったため、私は柏木さんが来るまでひとりで過ごすことにした。

クラスで浮いているとはあまり感じないけれど、溶け込めているかと問われれば疑問符のついた答えしか返せそうにない、私はそんな曖昧な存在である。