夢みる蝶は遊飛する

私はいつも思っている。

マネージャーとは、記録には残らないものだ。


どんなにチームのために尽力したとしても、賞がもらえるわけでもない。

どこかに名を残すこともできない。




けれど、記憶には残るのだ。

プレイヤーだけではなく、チームに関わるすべての人の記憶に残るのだ。

その記憶が良いものか悪いものか、または忘れられてしまうかは、そのマネージャーの力量次第。



だから。

もう記録に名を連ねることができない私は、誰かの記憶の中に住むことしかできないのだ。

まるで寄生虫のようだ、と苦笑した。

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