夢みる蝶は遊飛する
しゃがんでそれを取り出してみると、それは小さな封筒だった。
白地に、淡い青色の鳥が木にとまっている絵が描かれている。
「なに、それ」
沙世が私の手元を覗き込む。
「わからない。靴に入ってたの」
「ラブレターなんじゃないの?」
沙世が面白そうに茶化す。
そんなはずがないと思いながら、封をされていないそれを開いた。
そこには、一枚のカードが入っていた。
封筒と同じ小さな青い鳥が、今度は羽ばたいている。
可愛らしい丸い目と、柔らかな色彩で描かれたその絵に、頬が緩む。
けれどそこに書かれていたのは、不可解な文字と記号の羅列だった。