夢みる蝶は遊飛する
でも、だったらあの時、私はどうすればよかったのだろう。
ただ喜ぶ顔が見たかった。
褒めてもらいたいだけだった。
それだけなのに、どうして。
どうして私の家族は、ばらばらになってしまったのだろう。
母はもうこの世にいない。
父も私のそばにはいない。
私はここで、過去を悔やむだけの無意味な日々を送っている。
ごめんなさい、と。
あと何度謝れば許されるのだろう。
あと何度謝れば、私の罪は消えるのだろう。