夢みる蝶は遊飛する
「高橋さん」
振り返るまでもない、聞き慣れた声。
「須賀くん・・・・」
「順位、見に行くんでしょ? 俺も一緒に行く」
「え、あの、ひとりで見るから・・・・」
これでは誰も誘わずに出てきた意味がない。
彼は勝負のことを知っているだけに気まずいというのに。
けれどそんな気持ちを込めた私の尻つぼみになる声を、彼はっさりと無視をした。
「早く行こう。けっこう混むから」
仕方なく彼に連れられて掲示板まで行った。