HAPPY ENDまで

え。

「まぁいいっか。3ヶ月も遊んでやったんだから
 感謝しろよ?」

え。

そういってニヤって笑う。
そして首筋に顔を埋めた

「ちょ、ちょっとまって!! 誰か来るよ!!」
「こんなところ来るわけねーじゃん♪」
「で、でもほらっ」
「何? 来るわけねーってば。見えるわけもねーし。」
「やだっっ!! 離して、帰る!!」

するとぴたりと動きが止まった。
分かってくれた!?

「残念ー。ここから一人で帰れるの?」
「え?」
「切符も俺が買ったし、2時間もかけて帰れる?」

背筋が凍った。
確かに無理だ。ここから帰る道なんてちっとも分からない。

「遠くてよかった」

あたしのなかで何かが壊れていく音がした。
あたしが知っている健斗はこんな人じゃない。
いや、きっとあたしが見てたのは偽者で
今のが本物。
騙されてたんだ
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